7月より運航を開始した東京九州フェリー「それいゆ」のレビュー編です。
これまでは時系列で紹介しましたが、
今回は各設備について詳細にまとめていきたいと思います。
これから乗船される方の参考になれば幸いです。
1.ターミナル
・横須賀
横須賀側のターミナルは京急の横須賀中央駅から歩いて15分ほどのところにあります。
ターミナル周辺にはコンビニ等がないので、用事があれば駅の近くで済ませておくといいと思います。
ターミナルは3階建てで、1階は乗船券発券などのカウンター、
2階は待合室と売店、喫煙所、トイレがあり、
3階は乗船口となります。
売店では東京九州フェリーグッズのほか、お土産やおつまみ、飲料などを扱います。
・新門司
新門司のターミナルは小倉駅からバスで50分、門司駅からバスで30分ほどのところにあります。フェリーの出発・到着に合わせて徒歩乗船客向けのシャトルバスが運行されています。新門司側は降りてバスに乗るまで時間がなかったのでよく見ていませんが、設備は横須賀と大差ないと思われます。
こちらも買い物をできる場所は売店くらいなので、必要なものはシャトルバスに乗る前に買ったほうが無難です。
余談ですが、ターミナルの近くに津村島という、コンクリートに囲まれて現在は陸続きとなった島があります。フェリー利用の場合明るい時間に見ることはできないと思いますが、いずれ見てみたい島の一つです。
2.船内(客室)
客室は最上級の「デラックス」、4名用「ステート」、ペット連れ向け「ステートウィズペット」、1人用「ツーリストS」、大部屋タイプの「ツーリストA」があります。
今回利用したのは「ツーリストS」ですので、紹介は「ツーリストS」と、たまたま空いていた「ツーリストA」についても軽く触れたいと思います。
・ツーリストS
上で述べましたが、1人用のタイプの部屋になります。
4階と5階に区画があります。6~8部屋が1区画にまとめられていますが、各部屋の入り口には鍵付きの扉があります。
部屋の入り口にはQRリーダーがついており、乗船券にあるQRコードを読み取って解錠します。
室内。ベッドと机、椅子、テレビがついたシンプルな部屋です。
ベッドサイズは200×80㎝とのことです。
テレビはそこそこ大きいです。現在位置などのインフォメーションのほか、ところにより電波は悪くなりますが地上波も視聴できます。
枕元には照明のスイッチ、コンセントとテレビにつながるであろうヘッドホンの端子、HDMI端子があります。
一応個室のタイプとはなっていますが、音は結構聞こえてくるので、気になる方は耳栓を用意したほうがいいかもしれません。
携帯電話などの音も聞こえるので、マナーモード等に設定し音を出さないようにしましょう。
・ツーリストA
本船で一番リーズナブルな1人用のベッド。大部屋タイプとなります。
2段ベッドが並んでいます。
上下互い違いに配置されており、隣のベッドと向き合う形になります。
上段が向き合う通路には階段があります。
ベッドに鍵付きの扉はありませんが、カーテンがありプライバシーには配慮されています。
写真では見えませんが、コンセントはついているそうです。
3.船内(共用部)
・ロビー
乗船の際一番最初に歩くであろうロビー。
4階~6階までの吹き抜けになっており、開放的な雰囲気です。
階段とエレベータがあります。
小さなステージのようなものもあり、今回は衛星放送をテレビで映すのみでしたが、今後ちょっとした演奏会などのイベントに使われるのかもしれません。
ちなみに、姉妹船「はまゆう」は高級感ある色合いとなっているのに対し、「それいゆ」は明るい色合いです。
4階には貴重品ロッカーや公衆電話もあります。
貴重品ロッカーの裏にはコインロッカー
自動販売機コーナーは4階にあります。フェリーではお馴染み、カップラーメンの自販機と給湯機もあります。
・売店兼案内所
4階に案内所と売店があります。
東京九州フェリーグッズのほか、お土産、飲み物、おつまみ、本、アメニティグッズなどの取り扱いがあります。
フェリーの売店にしては珍しく、クレジットカードや交通系ICなどでの決済も可能です。
・アミューズボックス
新型コロナウイルス対策のため閉鎖されていましたが、4階にアミューズメントボックスがあります。
・5階ホール
椅子やちょっとしたデスクが並んでいます。客室寄りにはキッズルームもありますが、現在は閉鎖されています。
・レストラン
5階後方にあります。夜食、朝食、昼食、夕食の営業があります。
4人掛けのテーブル席と、カウンター席から構成されています。
入店したら、空いている好きな席に座ります。
注文はタッチパネルから。注文するとしばらくして料理が届きます。
水、お茶などはセルフです。
ドリンクバー、ビールサーバーもあります。
会計はセルフ式。伝票のバーコードを読み取って精算となります。
こちらでは現金のみの対応となります。
レストラン後方のデッキではバーベキューができます。
船内での事前予約制、デッキでの現金精算となります。
・フォワードサロン
5階の前方にはフォワードサロンがあります。
落ち着いた静かな空間です。
乗船時は閉鎖されていましたが、翌朝いつの間にか開放されていました。
・6階ホール
6階のホールには椅子などはありませんでした。
グッズを展示するケースがありました。
・大浴場
6階には大浴場があります。
進行方向左手側に女性用、右手側に男性用の浴場があります。
脱衣所には100円リターン式のロッカーがあります。
大浴場と露天風呂、サウナがありますがサウナは閉鎖されていました。
大浴場とは別にシャワーだけのブースもあります。
シャンプー、リンス、ボディソープは備え付けてありますが、タオル、アメニティ類は持参しましょう。
・シアタールーム
6階の真ん中にはスクリーンルームがあります。
航行中、映画の放映やプラネタリウムが行われていました。
・スポーツルーム
6階後方にスポーツルームがあります。
現在は閉鎖されていますが、ランニングマシン、サイクリングマシンなどが並びます。
・デッキ
デッキへは6階スポーツルーム横の扉から出入りします。扉が勢いよく閉まることがあるので、注意しましょう。
なお荒天時は閉鎖されます。
・トイレ
4階、5階の客室エリアと6階は大浴場内にあります。
6階は各部屋にトイレがあるためか共用のトイレは大浴場内のみとなっています。
4階のトイレにはランドリーが併設されています。
・その他
喫煙所が各フロアに設置されています。
・さいごに
今回は東京九州フェリー「それいゆ」の船内をご紹介しました。
全ての設備を紹介できたわけではないですが、これから乗る予定の方の参考になれば幸いです。
丸1日かけて横須賀と新門司を移動するため、飽きてしまうのではないかと思う方もいるかもしれませんが、程よくイベントなども開催され、乗船時間を楽しく過ごせるよう工夫していると感じました。
飛行機なら2時間ほどで移動できてしまう距離ですが、
たまにはフェリーでのんびり移動するのもまた違う楽しみがあっていいのではないでしょうか。
姉妹船「はまゆう」にも乗ってみたいですし、アミューズボックス、サウナ、他グレードの客室も気になるので、また機会があれば利用してみたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。