こんにちは。
2026年5月末より、18年ぶりに台湾の基隆と石垣島を結ぶフェリーが就航しました。
前から就航の話は出ていたのですが、
延期に延期を重ね、果たして本当に就航するのかと思われましたが、
ようやく就航が実現しました。
本来であれば就航から早い段階で乗る予定でしたが、
あいにくの満席で予約が取れず、
就航からしばらく開いてしまいましたが、
ようやく乗船することができました!
せっかくの機会ですので、
乗船レビューを記していきたいと思います。
0.予約
現時点ではやいま丸運営会社による予約販売は行われておらず、
日本と台湾の指定旅行会社を通して予約をするシステムとなっています。
今回は台湾の旅行会社に予約をお願いしました。
台湾の旅行会社はWEB、LINE、メールなどの問い合わせからも予約ができるので便利ですが、
中国語でのやりとりとなるため、日本の方は日本側の旅行会社を通すか、
Klookから予約するのが良さそうです。
余談ですが、旅行会社ごとに枠が決まっているのか、
A社では取れなかったけどB社で取れた…ということがありました。
1度ダメでも、別の会社で試してみる価値はありそうです。
1.乗船まで
旅行会社から2〜3営業日前にチケットが送られてきます。
このチケットを印刷して持参とのことでしたので、
一応印刷して持っていきます。
出発当日、やいま丸の運営会社から鬼のような着信。
アルバイト中で出られなかったのですが、
留守番電話にメッセージが残っていました。
中国語なので詳しいところは分かりませんが、
どうやら基隆側の出発ターミナル変更とのこと。
あまりよく読んでいなかったのですが、
チケットは東岸旅客中心が集合場所になっていました。
今回はこれが西岸になるとのこと。
西岸ターミナルは基隆駅から近いので、電車で行く場合には便利です。

というわけでやってきました。基隆です。
夜に来るのは初めてかもしれません。
夜の港町は間違いありません。美しいです。

自宅にプリンターがなくチケットの印刷ができないので、駅前のセブンイレブンに来ました。
スマホで事前にアップロードしておくと、
ibonという端末から印刷ができます。会員登録、アプリ不要で便利です。
本当は基隆駅のセブンイレブンで印刷しようと思ったのですが、端末がありませんでした。
印刷は片面モノクロなのでたったの3元。
印刷が終わったら伝票を持ってレジで清算という、良心に委ねられるシステムです。

せっかくなので 廟口夜市に来ました。
平日ですが混み合っています。
少し時間が早かったのか、開いてない店もちらほら。

事前情報で船内の食事はあてにしてはいけないと聞いていたので、
しっかりめに食べることにしました。
歩いていて見つけた雞肉飯の店に入りました。
いかついおじさんが営む店ですが、想像に反して優しい味。

チェックインの時間が近づいてきたので、ターミナルへ向かいます。
夜市からだと東岸の方が近いです。
はま寿司、スシロー、丸亀製麺など見慣れた看板を見ながら歩きます。

やいま丸が見えます。
やいま丸の前身はパンスタードリームであり、さらに遡るとさんふらわあに始まります。
航路の規模に対して船体は大きく感じられますが、そのような背景があれば納得です。

西岸旅客中心に来ました。駅から直接歩くと大体10分ほどでしょうか。
途中にはコンビニもあります。
少し足を伸ばせば、日用品はだいたい揃うPOYAという店もあります。

ターミナル内は明るくきれいです。

ターミナルは国内線と同居しており、
手前が国内線、奥が国際線になります。

ターミナル内には台湾ではおなじみの飲水機、

退税のキオスクや、

お菓子、飲料などの自販機があります。
お土産らしいものは買えないので、ターミナルに着く前に買うのが良いでしょう。
基隆にもあまりお土産らしいものは売っていないので、
台北などで事前に買うことをおすすめします。

やいま丸の基隆でのチェックインは現在のところ20時〜21時半です。
上級の個室は専用のカウンターがあり、優先的にチェックインすることができます。

いざチェックイン。
チケットとパスポートのチェック位ですぐ終わりました。
一応持ち込み手荷物の寸法や重量も決まってはいるのですが、特に計測もなし。
チェックインを終えると乗船口へ移動開始です。
まずは探知犬にクンクン嗅がれます。麻薬か動植物の検査でしょうか。
続いて手荷物のX線検査。こちらは空港と同じような感じです。
最後に出国審査。なんと自動ゲートでした。
クルーズ船も来るからか、思っていたよりも設備はだいぶしっかりしていました。

出国審査後には気持ちばかりの免税店。
酒、たばこ、化粧品くらいしかありません。
お土産の類はありませんでした。

ついにボーディングブリッジから乗船です。ワクワク!

まず目に入るのは「讓時間慢一點,讓旅程更近一點」と書かれたボード。
この標語は船内の何箇所かにも掲示されていました。

エスカレーターでロビー階へ向かいます。
フェリーにエスカレーターはあるあるかもしれませんが、
以前乗船した宇和島運輸フェリーのあかつき丸を彷彿とさせます。

ロビーに到着。

ロビーには2つの吹き抜けがあり、
1つは石垣、もう1つは基隆の意匠となっています。

こちらは基隆

このロビーでもう一度チェックインがあります。
ターミナルでのチェックインは、飛行機のそれで、
ここでのチェックインはホテルのそれのような感じです。
ここでも客室のランクごとにカウンターが分かれています。

チェックイン完了。
朝食券と、ロッカーの鍵をもらいました。
ロッカーについては後ほど説明します。

今回の部屋は上階にあるようなので、階段を登ります。
階段の下に船員さんがスタンバイしていて、
重い荷物は上げるのを手伝ってくれます。
2.客室

今回予約したのは一番リーズナブルなスタンダードGです。
1人当たり2800元(約14000円)〜となります。
今回は702号室を指定されました。

スタンダードGは15人用のいわゆる雑魚寝です。
昔ながらのフェリーって感じがします。

1人分の寝具類。
部屋は指定されていますが、布団の位置は特に指定されていないようで、先着順となります。
多客期には角やコンセントに近い布団が争奪戦となることでしょう。

布団を敷いてみました。
設置されているのは、マットレス、使い捨てシーツ、毛布、枕です。
枕は個人的にはちょっと柔らかすぎると感じました。
ご覧の通りマットレスは幅がかなり狭いです。
今回同じ部屋で寝ていたのは私以外にもう1人でした。
さほど長くない時間であるのと、客室外の椅子スペースが充実しているため、
もしかするとずっと共有部分で過ごしていた乗客もいたかもしれません。

気になるコンセントですが、見つけた限りでは3箇所9口でした。
形状は日本、台湾と同じですが、おそらく電圧は110Vです。
事前情報では一部韓国規格のコンセントが有るとのことでしたが、
少なくともスタンダードG室内にはありませんでした。

一部共有部分には韓国規格のコンセントがありましたが、使用禁止になっており、
おそらく乗客が使用することは考慮されていないと思われます。

照明や一部の扇風機などは韓国のコンセントに接続されて使用していました。
3.共有スペース

ロビー横には椅子やテーブルが並びます。
マップ上ではレストランとの記載がありますが、
現時点では特に営業はしておらず、フリースペースとなっています。
また、ステージやサイネージもありますが、パフォーマンスがあるわけではなく、
安全ビデオや沖縄の風景、着岸時の持ち込み規制などのビデオが流れるのみでした。

以前の名残か、今後の営業を見越してかはわかりませんが、
ビュッフェの台のようなものが設置されています。

案内所。
乗船時には上級クラスのチェックインカウンターになります。
乗船後は案内所となりますが、割と早い時間に閉鎖され、
用事があれば後述のカフェ夢を尋ねるよう書き置きが置かれていました。

案内所には各種入国、税関書類が並ぶ他、エチケット袋も用意されています。
背後には台湾と日本、ロンドンの時計

コンビニ。こちらも早々に閉まり、売店の役割はカフェ夢に引き継がれます。

ラインナップは、タオル、歯ブラシ、スリッパなど日用品のほか、
台湾のお菓子やカップラーメン、飲料などです。
食料はカフェ夢でも入手可能ですが、日用品はここでしか手に入らないため、
日用品が必要な場合は乗船後すぐに購入することをお勧めします。
支払いは日本円と台湾元どちらにも対応していますが、日本円だとかなり割高になります。
台湾元を用意しておくほうが良さそうです。

飲料のケースには韓国語。
パンスタードリーム時代の名残でしょうか。

ロゴは上書きされていますが、一部隠しきれていない箇所も⋯

レストラン?横には以前の名残と思われる寿司バー「瀬戸内」が。
そういえば、船内の廊下には四国88箇所巡りにちなんだ絵画が飾られていいます。
絵画も寿司バーと同様以前から引き継いだものでしょうか?

免税店。
やいま丸でも免税店の営業はアナウンスされていますが、現時点ではまだ準備中とのこと。

カラオケボックスも免税店同様、現在は営業していません。
ロビーを離れて客室エリアへ進んでみましょう。

こちらはサウナ。
シャワー、浴槽、サウナが設置されていますが、
浴槽は30度、11度と低め。水風呂と言っていいでしょう。
シャワーの温度や水圧は問題なく使えます。
アメニティはシャンプー兼ボディーソープが置かれているほか、ドライヤーも設置。
ドライヤーはやや弱く感じます。

廊下の時計は三角形で可愛いです。

目立ちませんが冷蔵庫も設置されています。
あまり使う機会はなさそうな気がします。

軽く触れた携帯の充電スペース。
ケーブルが設置されているので、スマホだけあれば充電が可能です。
充電中は離れないようにとの張り紙がありました。
ケーブルはType-cとLightningが半々、
1本だけType-bを見つけました。

古い船かつ元が日韓を結ぶフェリーなので、冷房は少々物足りなさを感じます。
船内のあちこちに扇風機が置かれ、涼を求めようとする工夫が見られます。

こちらはトイレ。
ピクトグラムが少々具体的すぎる気もします。

一部トイレにはウォシュレットが設置されていました。
紙は流せないようです。

ジェットタオルの横に設置されていた謎の装置。
韓国語しか書いてないのでよくわかりません。消毒でしょうか?

上階のスタンダードGには1人1つのロッカーが設置されています。
色々番号が書いてあってわかりづらいのですが、
同じ番号のテプラ同士を探せば大丈夫です。

こちらのロッカーはだいぶ大型で、トランクケースも余裕で入りそうです。
こちらはおおよそ 39cm×32cm×43cmのダンボールですが、まだ余裕があります。

エレベータが設置されていますが、乗客は使用できないようになっています。
ボタンも含めてだいぶ年季が入っているように感じます。

ロビーからの階段を上がったところに熱水機が設置されています。
カップラーメンなどにお湯を入れることができます。
逆に冷たい水が出てくる飲水機は船内に設置されていません。
水を飲みたい場合は、売店やカフェで購入するか、この熱湯を冷ますしかありません。
せめて飲水機は欲しいですね〜
ちなみに自動販売機もありません。
耐えきれずに水を買いましたが、小さなペットボトルにしてはかなり高い…

上階にはVIP専用のラウンジがあります。

スタンダードG利用の私は当然利用できません。

甲板に出てみましょう。
ビアガーデンか何かわかりませんが、ヤグラのあとのようなものがあります。

甲板にもいくつかテーブルや椅子が設置されています。
当然ながら暑いのでここで過ごす人はあまり見かけませんでした。

青いファンネルが対で設置されています。

台湾でもよく見かける「床が滑りやすいので注意」の看板ですが、
やいま丸では韓国語仕様。こんなものまで引き継いだのでしょうか…?

港町なので夜の景色も綺麗です。
山の上に見えるKEELUNGも色を変えながら光るので見ていて飽きないです。

というわけで出航です。
23時半出航と聞いていたのですが、22時半に出航…日本時間だったかな?
水面に反射する光がまた綺麗ですね。

出航後にカフェ夢がオープンしたので行ってみました。
カフェ夢は乗船時には営業していませんが、
救命胴衣のデモンストレーションの後、営業を開始していました。
営業開始の際には、船内に放送が流れます。

螺旋階段を登ってカフェ夢へ。

店内はBARのような、少し大人っぽいオシャレな空間になっています。

ここでもお菓子、カップラーメン、水を購入できます。
コンビニに比べると、ラインナップは少なめに感じます。
4.食事

現在のところ、食事らしい食事はコンビニ・カフェで購入したカップラーメンか、
カフェ夢のメニューのみとなります。
メニューは思ったよりも充実していました。

紅酒燉牛肉飯とスペシャルドリンクを注文してみました。
コンビニが閉まって冷たい飲み物が手に入らなくなってしまったので、沁みます。
味の方は可もなく不可もなくと言った感じです。
ドリンクは美味しかったです。

こちらは朝食
チェックイン時にもらった朝食券と交換することができます。
サンドイッチとジュースがそれぞれ2種類ずつあり、
その中から1つずつ選んでもらいます。
朝食の交換時間は日本時間の6時〜7時半です。

ハムチーズサンドと桃ジュースをもらいました。
下船時に持ち出すことができないので、
ここで食べ切るか、廃棄するかの2択になります。
5.石垣到着

ほぼ定刻で石垣港に到着。
到着の後、しばらく待ち時間がありました。
しばらく待った後、上級個室の乗客から順番に下船。

歩いてターミナルへ移動します。
ターミナル内で入国審査、税関の申告を済ませて、解放されます。
石垣港では日本人も有人の窓口で入国審査となり、
場合によっては少々時間を要する場合もあるかもしれません。

石垣港国際ターミナルはユーグレナ離島ターミナルとは離れており、
周辺はもちろん、ターミナル内にも何もありません。
必要な物品はターミナルに来る前に用意する必要があります。
基隆発の場合は周辺で食べたり、テイクアウトしたりできるのですが、
石垣発はなかなかそうでもなさそうなので、ちょっと大変かもしれません。

先述の通り石垣港国際ターミナルはユーグレナ離島ターミナルから離れているので、
やいま丸の時間に合わせて離島ターミナル行きのバスが出ています。
離島や石垣空港へ行く場合は、離島ターミナルに行ったあと、乗り換える形になります。
所要時間はおよそ10分、運賃は200円です。
割と距離があるので、おとなしくバスに乗る方が賢明です。
この日はタクシーが1台だけ停まっていましたが、
日によっていなかったり、他の人に取られることも考えられますので、
バスの利用を強くお勧めします。
6.通信
船内にはVIPラウンジとカフェ夢でのみWIFIが利用できます。
カフェ夢のWIFIは飲食物を注文して店員に尋ねるとパスワードを教えてくれます。
ちなみに階下のスタンダードG702室でもWIFIが届きました。
キャリアの方は、当方の端末での結果になりますが、
出航から2時間ほど、福隆の先っぽくらいまでは中華電信の電波が使えて、
日本側は到着の3時間前、与那国島付近でKDDIの電波をキャッチしました。
(与那国島〜石垣島の海域では再び使えないエリアもありましたが)
途中の海域では船内のWIFI以外はどうしようもないので、
素直に寝るか、時間潰しなら別の手段を用意しておいた方が良さそうです。
7.まとめ
日台を結ぶ念願のやいま丸。
実際に乗ってみると、台湾人はともかく、意外にも欧米系の乗客が多く、
世界的に注目をされている船だと感じました。
与那国島や波照間島のゲロ船のイメージがあるので、
かなり揺れるのではないかと思いましたが、
実際に乗船してみると、天候も良かったのか意外にも揺れはほとんど感じず、
快適に過ごすことができました。
ですが設備の方はまだまだ準備中感がありました。
就航も伸びに伸びて、いきなり就航という感じでしたが、
果たして本格的な運航はいつになることやら…
もうすぐ台湾を離れるので、今後なかなか利用する機会はないかもしれませんが、
やいま丸が完全体になったら、ぜひまた利用してみたいと思います。
日台を結ぶ手段としてやいま丸という選択肢ができたことは
大変有意義であると思います。
これから人、モノの交流のさらなる活性化を祈念して、
レビューを締めくくりたいと思います。